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感情
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「エメラルダス、すまない。俺はやっぱり、血の通う体を持つ人間が大好きなんだ。機械化帝国とは、何れは決戦する運命だった。その俺の体が、今や装甲金属の塊なのは、皮肉なモンだが・・・君はどうだ?こんな不利な戦でも、一緒に来てくれるかい?」
誇り高き女海賊は、暫く沈黙していた。目を閉じ、瞑想しているかのようだ。
「・・・エメラルダス?」
空白に耐えかねたトチローがもう一度呼びかけると、クイーン・エメラルダスは顔を上げ、両眼を開いた。そして少し悲しそうに微笑むと、こう言った。
「トチロー。もう少し早く、その言葉を聞きたかったわ。手を握り、肌を重ねれば暖かい、大山トチローからね・・・。私は、貴方とその親友達、そして貴方達の信じる物の為に戦う。共に征きましょう。」
手を携えるが如く大宇宙を疾走する、宇宙最強を謳われる二隻。そして、今まさにそれに加わらんとする、伝説の大宇宙戦艦。彼女らの行く手を遮るのは、流星群にも勝るかと思える程の隻数を誇る、宇宙最大の艦隊。最強対最大の、決戦の時が迫っていた。
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作者:
戦舟
投稿日:2011年11月13日(日) 00時09分53秒
BYTE数:10 KB (5455字)
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