27.宇宙空間

ペナントのめりこんだ小惑星。

その周囲を囲むように輸送船。

輸送船の艦尾から、黄色い光条が延び、ペナントのめり込んだ小惑星の岩盤部分につきささる。

ちょうど、4本の鎖で、猛獣を確保したような絵になる。

(重力そのものは不可視であるが、重力に沿って、特殊な粒子が艦船から放出され、それが発光するため、光の鎖のような印象がある。この粒子は、特定の重力線を周囲の影響から阻害し、艦船からのエネルギー伝播のパイプの外壁のような役割を果たしている)。

山南の声「反重力発生装置、起動!!」

沖田の声「牽引開始」

輸送船のエンジンノズル(増設されている)から咆哮。

ゆっくりとペナントがめりこんだ小惑星が動き出す。