リアルタイム時には「続きが作られる」と信じてたのでそんなに悪い評価はしていなかったが、結果的に映画一本としては消化不良だし、意図不明の作品になってしまった。
映画シリーズともTVシリーズとも原作ともきちんと繋がっていない。
また、私自身もCGを趣味で描く人間なので、CGのことを悪く言いたくは無いが、この映画の999のCGは確かに軽い。これは映画館で見たときもDVDで観たときも気づかずに、ブルーレイで観て初めて感じた。当時から指摘する人も多かったことを考えると私の視力に問題があったのかもしれない。
誤解を恐れずに云うとCGでも重量感を出すことは出来る。CGか手描きかと云う点は扱う筆の違いに過ぎない。あの動きで妥協した製作陣のセンスの問題である。そして、CGで絵を描く人間は機械が全部描いてくれるという他力本願な気持ちを捨てなければならない。リアルに見えない理由はソフトではなく己の感覚、特に日常を描写するときに何をどこまで見ているかという注意力に拠る。