長い映画だが、戦闘シーンと俳優陣の演技が見事であり、退屈はしない。音楽もいい。
特に王族や貴族を演じる俳優たちは、単純な理想だけでない動機で行動する人物造形をこなし、見応えがある。
ただ、主人公が外見だけでなく、戦闘技術や忍耐力において常人ではない描写が多く、それが却って感情移入を妨げる部分は感じた。映画だから主役はかっこよくていいのだけれど、歴史を題材にしているので、一定のリアルさは無いと少し冷めてしまう。
なお、スプラッタとまでは行かないが、残虐なシーンもあるので、その手の表現が苦手な人は避けた方が良いかもしれない。(時間的にはごく一部だが)
基本的には歴史を題材にしたオーソドックスな長時間ドラマで堅実な良作である。
一部史実と異なる設定があるが、この世界の歴史に興味を持つきっかけになりうるという意味で意義ある映画だと思う。