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FUTURE WAR 198X トピック削除
投稿日 2009/02/01 (日) 21:00 投稿者 長田亀吉

1980年代後半。
米ソ冷戦を超え、軍拡競争の果てについに世界は破滅の危機を迎える。
世界は果たして救われるのか!?

 

 

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スケールダウン 削除
投稿日 2009/02/01 (日) 21:20 投稿者 長田亀吉

この作品はほぼヤマトの劇場版がかかっていた時と同時期に製作されていた映画です。
東映動画の総力結集のアニメ作品で、ヤマトのスタッフも監督の桝田、勝間田氏はじめ、美術 辻忠直氏など結構参加しています。
テイストは、ヤマトの後期、或いは宇宙空母ブルーノアに近いです。
特に音楽が素晴らしく、川島和子が参加しています。全般の劇判は横山青二氏。

たまたま、東映チャンネルで放映していたのを録画して鑑賞しました。

原子力潜水艦、戦闘機、人工衛星その他のメカニックの描写は微細に渡っており、十分に楽しめました。
まだ人の手がアニメを描いていた時代の素晴らしさは残っています。
美術もヤマトを彷彿とさせるシーンが多く、ファン的には良かったです。

ただ、いかんせん、リアルなシミュレーション映画を目指しつつも、媒体というか手法がアニメなので、良くも悪くも現実感には乏しく、ドラマとしての切迫感に欠けました。
また、キャラクターデザインも、妙にリアルでそれが逆に、アニメの世界なのに溶け込んでない感じがして、違和感がありました。
例えば、サザエさんは、あのキャラデザインがあって、逆にその世界でのリアルさを伝えていますが、この198Xは、どうもそこら辺が違うなあと。
国際関係や政治的なことへの言及のあるセリフも何だか背のびしている様な印象に聞こえました。分かってないけど分かったようなセリフ回し。如何にもステロタイプなシナリオ…。
観ているうちに、「この映画は一体何が目的でつくられた映画なんだ?」と不思議になってきます。
反戦映画としては、メッセージに骨が無く、エンターテイメントとしては冗長で退屈。
ヤマトを観た後に、地球上の国家間の戦争をみせられても、スケールダウンした感じしかしないのです。

サントラは出てたら、聴いてみたいです。川島和子氏のスキャットは素晴らしかったので。

 
 
歳月のふるいからこぼれおちたるものたち 削除
投稿日 2009/02/11 (水) 19:13 投稿者 gauche

懐かしいですね。
20年近く観てないはずですが、おおむねのところは覚えていると思います。



・偶発的な事件・事故から、戦端が開かれる
・潜水艦が独自の判断で核兵器使用
・ワルシャワ条約機構軍(←この名称を知らない方が既に多いと思います)が西欧へ押し寄せ、総崩れとなるNATO側が戦術核で反撃
・これらのエスカレーション(段階的戦線拡大)を経て、両陣営の全面核戦争へ突入


ーこういうシナリオを真面目な懸念として、或いはフィクションの領域で語る時代は、確かにあったのです。
本作はそうした時代の末期において、おくれて乗っかる形で創られたと言っていいでしょう。論議を呼んだというから、同時代的には緊張感を持たせることができたのかもしれません。



核戦争の恐怖は決して去ってはいない、しかしそれを語る文脈は様変わりして、かつて語られた言葉は唖然とするほど時代離れ、過去の遺物と化してしまっている。
今の観点から本作を観れば、結局残るのはそういう印象になります。それは核戦争のシナリオがどうというだけでなく、作品全体から醸し出されるものがそうなのです。


すべての作品は成立した時代の産物であることを免れない、はずです。しかしご存知のとおり古典と呼ばれるごく一部のものたちは、どうしてか時代状況の違いを越えて語り継がれていくことができる。
それ以外のすべてと同様、本作はそうはいかなかった。歳月のふるいにかけられてこぼれていったもののひとつとして、かつての時代の証人の役割は残ったけれども。



観て面白い作品だとは、私も申しません。作品評価そのものは長田艦長のコメントに同感です。
ただトピックに上がってきたところでいろいろと思い出して、考えることがあったのでここに。

 
 
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