手近なベンチで休憩する。皆、ぜいぜいいっていた。
そうかね部長は寝ている。
ふぐ子が、くすくす、と笑う。
「終りましたね、『艦長』」
「『艦長』はやめんか」
わしは、ぜいぜいいいながら、ふぐ子をたしなめる。
べムラ−ゼふぐえは、そうかね部長の服装を整えている。
わしは、「大丈夫か」と声をかける。
ふぐえは、「ひとのことより自分のことを心配してください」と微笑した。
どっかで聴いたようなセリフだ。
わしは、「ええ女やで、君」と賞賛した。
本音だ。
そして・・・
別のベンチでは、ふぐみが、呆けるようにへたり込んでいるウインダムの元に歩み寄っていた。
ふぐみは、「ありがとう」とつぶやいた。目に涙が溜まっていた。ウインダムがへたりこんだまま、自分のポケットを探って、ハンカチを渡した。
ふぐみが、ハンカチを受け取って、涙を拭いて・・・笑った。