73.もがみ艦長室

沖田、佐渡、村田の3人が狭い艦長室に居る。

沖田は自分の席にいて、佐渡と村田は、予備の椅子(丸い椅子。20世紀でもある一番安物の椅子)に腰掛けている。

ベッドは、さすがに壁に折りたたまれて収納されている(寝るときは、90度引出す感じになる)。

3人だとそうせざるを得ないくらい艦長室は狭い。

やはり簡易の移動式テーブル(下にキャスター(すなわち車輪)がついていて、小さなテーブル)を3人の真ん中に置いていて、その上に、安っぽい紙コップが3つ置かれている。

紙コップからは、コーヒーの湯気が立ち上っている。

沖田、コーヒーをさして、

沖田「(微笑して)まあ、せっかくだから飲んでくれ」

佐渡「すみません」

と、云いつつ、両手で拝む様に紙コップを手にもって、コーヒーを啜る。

沖田「珍しい組み合わせだな」

沖田、微笑しながら、佐渡を見つめる。

佐渡、コーヒーカップを置く。

佐渡「艦長・・・僕たちが来たのは・・・」

村田「(佐渡を制して)私から話そう。艦長を引っ張り出したのは、私なのだから」

佐渡、村田を見る。

村田、うなづく。